今年も採蜜シーズンがはじまり鈴木養蜂場は大わらわ。
暖冬の影響か、例年に比べ花の咲く時期が早く、季節が駆け足で通り過ぎていきます。
そんな中、神代の昔から繰り返されるミツバチの営み、その羽化の瞬間を撮影しました。
働き蜂は、卵から幼虫→サナギ→成虫になるまでに21日間要します。
幼虫は高たんぱく質な花粉を食べ、働き蜂の主食はハチミツです。
その寿命はおおよそ1ヶ月程度で、寿命の半分は巣箱の中での内勤、残りの半月は外回り、つまり人間で言えば営業。蜜や花粉を集めに稼ぎに出ます。
蜜蜂の一生
これに対して女王蜂は16日間で羽化し、その寿命は3~4年と言われ、一生巣の中で卵を産み続けます。
この大きな違いはひとえにローヤルゼリーによるものです。
しかも、卵の時点では働きバチも女王蜂もまったく同じ卵なのですから「驚き」としか言いようがありません!
ちなみに「羽化(うか)」と「孵化(ふか)」の言葉の違いってご存じですか?
はちぶんもたまに混同してしまうのですが、「羽化」というのは、翅(はね)が生える形態になる時に使用する言葉で昆虫にしか使いません。
対して「孵化」は、卵から生まれることを言い、卵から生まれる生物になら何にでも使えます。
だから鳥の場合は卵からヒナが孵化するとか、魚や爬虫類や両生類の場合も同様、完全変態の昆虫でしたら卵から幼虫に孵化したとなるわけです。
付け足すと、昆虫の場合、蛹(さなぎ)になることを蛹化(ようか)と言うそうです。
だからミツバチの場合は、
女王蜂が産んだ卵が3日くらいで幼虫に『孵化(ふか)』し、やがて『蛹化(ようか)』してサナギになって、卵から21日で『羽化(うか)』して成虫になった──
というように使います。
まあ、あまり言葉に厳密になりすぎると窮屈になりますから、あまり気にしなくてもいいと思いますがね!(笑)