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蜂蜜エッセイ応募作品

非加熱蜂蜜の表示(一)

渡辺 碧水

 

 「非加熱蜂蜜」や「非加熱処理蜂蜜」という表示(用語)をよく目にする。
 蜂蜜の選び方をアドバイスする雑誌記事などで、「非加熱」を選択基準の第一に置くよう勧められる。
 例えば、二〇二〇年六月、ある雑誌に「薬効を得るための蜂蜜選び」という小記事が載った。
 健康効果を期待して蜂蜜を食べる場合、安易に選ぶと、逆効果になることもある。どんな蜂蜜かが問題で、「非加熱処理」と「非添加処理」のものを選定する必要かある、とあった。
 そして、「非加熱処理」については、天然の蜂蜜は四十五度以上になると、酵素などの成分が損なわれ、薬効が期待できなくなるから、非加熱や四十五度以下の低温処理された製品を選ぶこと。また、純粋蜂蜜と記されていても、純粋だから非加熱だとは限らない、ともあった。
 とはいえ、それを素人が見分けるのは至難の業だから、メーカーや生産者に問い合わせ確認するのが賢明だろう、との助言も付け加えられていた。
 「なるほど」と、当を得たアドバイスに感心した。
 ということで、われわれは、蜂蜜を買い求める際に、蜂蜜選びの基準として、やはり「非加熱」を気にし、非常に重視する。
 この場合、「詳しいことはわからないが、とにかく加工処理の過程(工程)で一切加熱されていない蜂蜜が最も望ましいのだ」という理解と判断に立つ。
 ところが、この表現が使われ始めた由来や意味からすると、かなり違った使い方に変化していると知った。
 たまたま読んだ「はちみつ豆知識」という記事(岐阜県垂井町の「春日養蜂場」のホームページ)に、そのことが書かれていた。
 それによると、かつて大量に輸入されていた中国産の「加熱濃縮蜂蜜」に対して、国内産の蜂蜜を「非加熱濃縮蜂蜜」と言い出したのが始まりだったらしい。
 その昔、といっても、二十世紀半ば以降、太平洋戦争後の復興期と思われる。当時、採蜜方法の違いによって蜂蜜の品質を区別したものだった。
【非加熱蜂蜜の表示(二)へ続く】

 

(完)

 

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