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蜂蜜エッセイ応募作品

先達を訪ね養蜂を知る(二)

渡辺 碧水

 

 【先達を訪ね養蜂を知る(一)から続く】
 二〇〇八年には、希少鳥コアジサシをカラスから守ろうと、自然保護団体と東京都は、営巣地の下水処理施設屋上に、蜜蜂の巣箱を置くことを始めていた。銀ぱちの巣箱も置かれ、渡り鳥の用心棒として一役を担っていたのである。
 銀座でのカラスの生態の変化は、住民の間で話題になり、新聞などでニュース記事に取り上げられた。それを酒井氏が読んだのであろう。
 言い伝えとして、蜜蜂は、目線上に黒色で光るものを見つけると、警戒し攻撃する特性があるとされる。天敵の熊が黒いからだ、と。だから、黒いカラスも追いかける、記憶力の優れたカラスは蜜蜂の飛ぶ所には近づかない、とも解釈された。(かなり大ざっぱな俗説との話もある。蜜蜂の視覚 ・色覚の学説については別稿で取り上げたい)
 酒井秀治氏は早速、銀ぱちの代表 ・田中淳夫氏に会って話を聴いた(二〇〇九年、月日等は不詳)。
 その際、酒井氏は、田中氏から企画の方向性を定める上での助言を受けている。
 「銀座でやっていることはカラス対策のためだけではない。大人の楽しみなのであって、地域再生やまちづくりのために蜜蜂を飼ってはどうか」と。(北海道の地域情報を発信するポータルサイト「北海道人」、二〇一〇年八月十三日取材記事)
 後年のインタビューでは「札幌は花も多く、蜜もたくさん採れるはず。カラス対策だけではなく、まちづくりとして蜜蜂を飼うこと楽しんでみては?」と、アドバイスを受けたとも述べている。
 酒井氏は「札幌の都市部で採れた蜂蜜を味わい、市民が楽しむという新たなまちづくり活動ができたら面白い」との心境を強めた。
 この考えに興味を示してくれる仲間にも恵まれ、構想はこの方向で固まっていった。
 その後すぐに酒井氏は、所属会社(地域再生に関する研究を手がける会社「ノーザンクロス」)の会議で「札幌でも何とかして蜜蜂を飼おう」との提案をした。
 こうして、同社に事務局を置く「サッポロ ・ミツバチ ・プロジェクト実行委員会」結成の機運が高まったのである。
 【先達を訪ね養蜂を知る(三)へ続く】

 

(完)

 

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