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蜂蜜エッセイ応募作品

縁は異なもの味なもの(続)

渡辺 碧水

 

 以前に書いた「縁は異なもの味なもの」の続きである。「味なもの」が加わったので付け足したい。併せて読んでいただければ幸いである。
 以前の文の中で「早速『懐かしいね、会いたいね』との連絡をいただいた。……」と書いたが、実際は世話役がいて、少し手間と時間を要した。その過程を書いて、世話した私の娘が地元新聞の女性エッセイ欄に投稿したところ、二〇一九年九月下旬、「共同作戦」というタイトルで掲載された。
 お会いした「いとこ」の姉の方の息子さんが私の姓を手掛かりに会員制交流サイトで探し出し、私の娘のスマホに「もしかして…」と縁戚の確認を問い合わせたことから始まった再会作戦だった。
 二人はいとこ同士の子であるから「またいとこ(はとこ、ふたいとこ)」という関係になる。その二人が何度も連絡をとり合って、敬老の日を前に老親たちの再会の願いを実現してくれた。子供たちは仕事を持っていて、土曜日の午後しか都合がつかない中で連絡調整の世話をし、引き合わせに成功したのである。
 心温まる興味深い話で、老親を持つ子供同士が協力して実現した親孝行 ・叔母孝行の共同作戦は、希薄化している親戚関係を復活させる一つの参考例だとの判断から、投稿の翌日には「掲載したい」との連絡が入るほど高い評価を得た。
 そして、もう一つ、大事な「味なもの」を書くのを忘れていたことにも気づいた。
 それはいただいたお土産の中にあった。妹の方のいとこから、今住んでいる北海道深川市の蜂蜜「これぞ!ふかがわ名物認定商品、今城養蜂場産」をいただいたのである。いとこや私の郷里を含むこの地方近郊の山野の花から採集された高級蜂蜜で、上品な甘さと美しい光沢が特長である。
 特産蜂蜜の甘さと香りは、毎日、私に安らぎのひとときを持たせてくれ、生まれ故郷の風景や、亡き両親やきょうだい、親戚縁者の方 々の在りし日の姿を、懐かしく思い出させてくれるであろう。じっくり味わいたい。
 本当に「縁は異なもの味なもの」である。

 

(完)

 

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