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ミツバチと共に90年――

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蜂蜜エッセイ応募作品

蜂のホテル

限界新入社員

 

 蜂蜜。その甘くて眩しい液体の中に永遠に浸かっていたい。と思うほど私は無類の蜂蜜好きである。パンにもヨーグルトにも、私は狂ったように蜂蜜をかけまくる。これは私のアルバイト先のカフェで知ったのだが、某都道府県には、カフェオレに蜂蜜を入れる文化もあるらしい。こんな感じでまだまだ蜂蜜の魅力をお伝えしたいところだが、文字数に制限があるので、ここで蜂蜜に関するおもしろいエピソードを語りたい。
 私の彼氏は物凄い田舎で、田舎あるあるなのかは分からないが立派な山を持っている。ある日、私と彼氏の共通の知り合いの1人Yさんが「オレ、山に蜂の巣箱置いて蜂蜜つくりしたいんやけどちょっと山貸してくれん??」と言ってきた。ちょっと山貸すってどんな単語やねんと内心思ったが、彼氏は快く了承した。そもそもそんな巣箱を置くだけでそんな蜂蜜がホイホイやってくるのか??そんなにホイホイ蜜を運んでくれるのか??そうだとしたら蜂は労働者の鏡だな。と新入社員の私は思った。
 数ヶ月後、そのYさんから「蜂蜜が出来たから、彼氏くんに渡しとくから食べてね!特別に蜂の巣も入れといたから!」と連絡が来た。彼氏からそのYさんが作った蜂蜜を受け取ったのだが、想像以上に見た目が普通に蜂蜜で驚いた。蓋を開けてスプーンで取って1口舐めてみたのだが、スーパーなどでは食べたことのない、優しい甘さで、人生の中では1番じゃないかと思うくらい美味しい蜂蜜だった。どうやらこの蜂蜜は割とみんなに好評だったらしく、Yさんは来年は販売を考えているらしい。蜂が彼氏の山にいる限りは私は無料で貰えるとのことだった。 無料の蜂蜜定期便だぜ!と内心とても嬉しかった。
 後日、そのYさんの蜂蜜の出来事を私の先輩Cさんに、2人でゴルフの打ちっぱなしをしている時に話した。すると、Cさんが「え!彼氏くんの山に私も蜂の巣箱置いていい?!」と言い出した。Cさんも蜂蜜を作るのかと尋ねると、「私ボランティア活動に参加してるんだけど山に蜂の巣箱を置いて蜂のホテルをつくってるの!蜂は蜂蜜を作るために働かされすぎて疲れているからホテルを作って休ませようって言う活動だよ。ちょうど山探してたんだ!」と予想外の返事が返ってきた。え、、蜂のホテル、、?嘘だろ、、、?今蜂蜜作る話してたぞ、、、?と思ったがそんなこと先輩であるCさんには言えないので笑いを堪えながらゴルフクラブを振り続けた。

 

(完)

 

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