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一周してハチミツに着地

はちみつハニー

 

我が家族の甘味料は、基本的にすべてハチミツである。
ホットミルクに、ヨーグルトに、料理にも、お菓子作りにも。
なんでも甘くしたいときはハチミツの出番だ。
子どもの頃から常に家にはハチミツの大きな瓶がおいてあり、スプーンですくってトローリかける。
それはどうやら祖母がハチミツ農家から仕入れてきていた品らしい。
小さなころからなんにでもハチミツをかけて食べてきたからって、イコール、ハチミツが好き、というわけでは実はなかった。
子どもだったから、もっとファンシーな見た目や味にあこがれて、さらさらした粉砂糖やメープルシロップみたいな、普段はお目にかかれないような甘い味を試してみたくて仕方なかった。
ハチミツなんてなんだか古臭くて生活感がすごい気がしたし、結晶のざらざらも、なんともどんくさいかんじが気に入らなかった。
でも親はハチミツの力を信じて疑わなかったし、それ以外は邪道という考えだったので、メープルシロップをパンケーキ(ホットケーキではなくて)にかけて食べるなんて言うのは、とうてい叶わぬ夢だったのだ。
ところが今はどうだろう。大人になって、すっかりハチミツの魅力にはまっている自分がいる。
やれコーヒーに、やれ紅茶に、やれそのままスプーンですくってパックリと、なんにでもハチミツだ。
祖母に代わって両親が見つけてきた農家から買う大きな瓶入りのハチミツはお年賀の品として毎年もらうし、それがなくなれば自分で見つけて買ってくる。
結局、ハチミツなのだ。
色々ほかの甘みを試してみたけれど、一周してハチミツに着地。
トロトロもざらざらも、全部が好き。
懐かしい家庭の味、思い出、いろんなことが大切によみがえってくる。
そしてそれはこれからも、きっとずっと続いていくのだ。

 

(完)

 

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