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蜂蜜エッセイ応募作品

高校生の養蜂が教科書に載る(三)

渡辺 碧水

 

 【同タイトル(二)から続く】
 採取した百花蜜を独自に商品化し、商品ラベルのデザインを校内投票で決めるなど、衆知を集めて工夫を凝らした。今も代表的な商品名「天然蜜食べ隊」(純粋蜂蜜)や商品名「ハニロン」(蜂蜜を使った洋菓子マカロン。ケーキ屋のパティシエと共同開発)は、この年に商品化されたものである。
 同年九月、北海道の食をテーマにした一大イベント「さっぽろオータムフェスト」では、大変好評で用意した瓶詰め蜂蜜も、蜂蜜入り洋菓子なども一週間で完売した。売れ行きのすごさに、生徒も教師も驚き、喜びもひとしおだった。
 この時の様子を、二〇一二年十一月十日の「高校生新聞ONLINEニュース」は、関係した教師、生徒の談話入りで詳しく伝えた。
 同校には、メディア局という生徒会外局の生徒運営の情報発信の部門が当初からあり、高校としては珍しい校内の諸情報を校内外に広報するFMラジオ番組を毎週一回、午後の時間帯に六十分間放送している。
 ミツバチプロジェクトについても、蜜蜂の資料や話題、養蜂の状況が伝えられる。局員による定期的な直接観察取材を通して校内外に伝えられている。
 学校案内によると、このプロジェクトは「教科書だけではない学び、校内だけではない学び、多様な学び・多彩な連携」の一つに位置づけられる。
 広大な北大植物園に隣接し、原生林に自生する花の蜜を採取できるという立地を活かし、生徒がバトンタッチしながら一次産業から三次産業までの営みをつくり出す「都市養蜂」の活動といえる。
 科目の受講生は、教科横断的に生産から販売までを経験する。柱は「飼育→採蜜→商品開発→販売」の四本になるが、もう少し基本的流れを詳しく見てみよう。
 ① 生活・福祉系の科目「工芸」の受講生が、養蜂箱の巣枠等のツールを製作する。
 ② 飼育に直接関わるのは環境・自然系の「動物の生態」の受講生。養蜂環境を整備し、蜂の状態を観察し、飼育管理も採蜜作業も行う。今、西洋蜜蜂の飼育は二十万匹を超え、多数のボランティアに支えられながら営む。
 ③ 商業・ビジネス系の「総合実践」の受講生が、蜂蜜を使用した独自商品を開発し、また、企業とのコラボで新製品を開発し、広告を作成し、販売戦略を考え、実習もする。既に、企業とのコラボで開発し流通する商品は十種類を超える。
 【同タイトル(四)へ続く】

 

(完)

 

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