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蜂蜜エッセイ応募作品

いただきます。

ままち

 

 それは八ヶ岳の山小屋で出逢いました
 50年以上も生きて来て生まれて初めて蜂の子をみました
 よく、テレビや本で見るような白くて親指くらいありそうな蜂の子を想像していましたが…その姿は茶色くて少ちゃくて丸くてまるで、太ったシラスみたいにも見えました
 小屋の人が言うにはここの蜂の子は地蜂を出してるとの事で、蜂の種類によって大小あるのを知りました
 ん~でも背中のシマシマ模様は間違いなく芋虫系の…良~く見れば昆虫の眼があるある
 だから余計な先入観が働いてしまう
 軽 々しくシラスのようになんの抵抗なくパクパクパク口には運べない…
 味の染みた加減の茶色が何とも言えない…
 なかなか食べようとしない私に小屋の人が『凄く元気でるよ~』って笑いながら声をかけてくれたので
そうだ!
 太古の昔から食べられてきた貴重な栄養源なのだからこの出逢いに感謝して有り難く頂こう!と
 頂きました
 想像していた苦いんじゃないか、不味いかも知れないは全く感じず、魚でも肉でも無い柔らかいしとってもとっても柔らかくて美味しい
 よくクリーミーだと表現する方がいますが、あんなに小さな身に栄養がたっぷり詰まってるからそう感じるのでしょうか佃煮の味なのに塩ぱくないし虫なのにご飯によく合って想像以上にとっても美味しかったです
 
 昔から病中病後、産後や疲れた時などの滋養強壮剤として食べられ続けてきた理由がわかりました。
 蜂の子を食べると元気になるは本当でした。その日もその次の日も旅の疲れが出ませんでした
 
 都会で、暮らしていると蜂もあまり見かけなくなり自然との関わりが感じられないのですが、
 改めて私は貴重な自然の命をいただいて生かされている事に気づきました
 小さな小さな蜂の子でも、命は一つ一つあるのだから沢山の命をいただいたら…パワーも元気も沢山もらうのは当然だとわかりました
 蜂の子は最近では“耳にきく”と科学的に証明されたと言われています
 まさに老いは耳から…なのでアンチエイジングには欠かせない食べ物で有り難いです
 
 蜂蜜さえも当たり前のように食べていますがこんなに沢山の蜂達が一生懸命集めた蜜だと思うと
 小さな蜂達にもっと心から感謝して『有り難く命をいただきます』と言って食べることにしました。食事の時の『いただきます』はただ食べる事の挨拶くらいに思っていましたが、蜂の子のお陰で大事な命への感謝の儀式の言葉なのだと恥ずかしながらこの年で思い知らされました。
 日本人の『いただきます』と言う言葉は本当に素敵な言葉だと思います。赤ちゃんからお年寄りまで毎日一生唱える感謝の気持ちですからねこの伝統は大切にしてゆきたいものです。

 

(完)

 

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