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蜂蜜エッセイ応募作品

ハチミツで繋ぐ家族の愛のバトン

雫川 葵

 

 私の家では、冬になるとハチミツが必ず家にある。このハチミツは、私達家族の愛の印と言っても過言ではない。
 私達は、父と母、私の三人家族。父はサラリーマンで母は専業主婦、私は高校生だ。高校生と言っても、習い事をそんなにしているわけではないし、友達が少ない事とこのご時世もあって、週末遊びに行くこともない。よって、少女漫画に出てくるような楽しいスクールライフはほとんどなく、家で母と長い時間を過ごしている。母といるとよく、家事を手伝うように言われる。しかし私は面倒臭がりなので、「今忙しい」と言って、特に忙しくもないのに断ることが多い。
 冬になると、私の面倒臭がり度は上がる。母が暑がりなのもあって、家の中はあまり暖かくない。さらに、私は冷え性なので、より寒く感じる。冬に暖かいのはこたつの中だけだ。母がせっせと家事をしているときも、私はこたつでぐーたらしている。
 しかし母が風邪をひいたときは、私が率先して家事をする。母が横になっている間にできる事はしておくのだ。その間に必ず作るのが、ハチミツを使った喉に良い食べ物。母が風邪をひくと、いつも喉に来る。そのため、私はいつもネットで調べながら喉に良い食べ物を作っている。タッパーにハチミツを入れ、一口大に切った大根を入れた大根のハチミツ漬け。固形物が喉を通さない時はすりおろしたリンゴとハチミツを混ぜた、ハチミツリンゴ。レシピはその時にある材料によるが、ハチミツはできるだけ使うようにしている。
 私が風邪をひいたときには母が同じように喉に良いものを作ってくれる、ハチミツを使って。母は「私のお母さん、貴女のおばあちゃんも私が小さいときはハチミツゆず茶をよく作ってくれた」と言っている。きっと、私に子供ができてその子が風邪をひいたら、母にするのと同じように、ハチミツで喉に良い美味しいものを作るだろう。

 

(完)

 

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