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蜂蜜エッセイ応募作品

(無題)

村田

 

 ホットケーキといえば蜂蜜かメイプルシロップか。我が家では蜂蜜だった。なぜなら作ってくれる母親がメイプルシロップというものを知らなかったからだ。ホットケーキにバターと蜂蜜をかけるっていう組み合わせを考えたのはお母さんなんだよ!と嘘をつかれたこともある。蜂蜜というものを初めて食べた私の衝撃は言うまでもあるまい。舌が焼けるような暴力的な甘み、同時にそれが心地いいと感じ始め、私は蜂蜜に魅入られてしまったのだ。母親は蜂蜜を使う料理をホットケーキ以外知らなかったのであろうか、蜂蜜が欲しいと懇願し、買ってもらうまではいいが、消費する方法はホットケーキのみであった。そんな日 々を過ごしていくうちに私は自身が肥大化していることに気付いた。蜂蜜で当時頭がいっぱいだった私はこの原因を蜂蜜だと確信した。しかし事実はそうではない。ホットケーキに問題があったのだ。それに気付いた父が私に言ってくれた。私は一安心したと同時に、不安がこみ上げてきた。ホットケーキがなかったらどうやって蜂蜜を食べるんだ、と。そして不安に眠れない夜を過ごしているうちに、相葉雅紀が私の目を見て訴えかけてきた。『りんごと蜂蜜、とろーり溶けてるバーモントカレー』私はハッとした。まるで終わりのない嵐の中を彷徨っているかの如く迷宮入りした蜂蜜の問題を、ディナーのカレーで使うなんて。私は母親に新たなレシピをお願いし作ってもらった。そのカレーが、今の私の体を作っています。

 

(完)

 

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