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ミツバチと共に90年――

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蜂蜜エッセイ応募作品

東北復興「ビー ・アンビシャス」(二)

渡辺 碧水

 

 【同タイトル(一)から続く】
 畜産 ・野菜の授業コースを選択した生徒たちは、二〇一四年三月、セイヨウミツバチ一箱から養蜂を始めた。二本松市小浜の渡辺養蜂場などの関係者に技術指導を仰ぎながら、順次養蜂の箱数を増やした。
 これに伴い、同校農場で生産する蜂蜜の量も販売できるほどに増え、二〇一五年には「あいさつ坂」と命名し、道の駅「安達」で商品販売を始めた。
 蜂蜜商品名には、同校の校門から校舎までの間が緩やかな坂道となっており、「あいさつ坂」と呼ばれ、同校のシンボルになっていることにちなみ、同じ名が選ばれた。
 幸いなことに、養蜂は順調に量産化が進んだ。喜んだ生徒たちは、これをさらに活用し、地域の元気を取り戻し高めようと思い始め、新たに二本松市や自校の特産品を作るプロジェクトを立ち上げることになった。
 特色ある蜂蜜製品の開発に苦心していたところ、二〇一六年一月、神の使いのように訪れた埼玉県の養蜂家から、新しいみつ(第三のみつ)生産を奨められた。
 話は少し横道にそれるが、提案の趣旨は、埼玉県の特産品づくりの取組を特別に伝授して、災害復興事業の特産品づくりのお手伝いをしましょうというものだった。
 秩父市等一市四町にわたる埼玉県の秩父の森地域を起源とする呼称「第三のみつ」(二〇一三年十二月、NPO法人秩父百年の森が商標登録)と、その前身の仮称「第三のはちみつ」(二〇〇九年七月、埼玉大学大学院理工学研究科菅原康剛教授ほか二名の研究グループが提唱)とは、それまで他地域や他県で使われることはなかった。
 開発者が特許権と商標権を取得 ・行使し、同地域の特産品としていたからであろう。
 養蜂家の真意を忖度することなく、無償の善意を感謝して受けることになった。
 「新蜜(第三のみつ)生産」を推奨された安達東高校が、利権使用の許諾をありがたく受け入れ採用し取り組み始めたことで、福島県でも「第三のみつ」の生産は可能になった。
 まさに、絶妙なタイミングで復興支援の温かい手が差し伸べられたわけである。
 【同タイトル(三)へ続く】

 

(完)

 

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