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ミツバチと共に90年――

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蜂蜜エッセイ応募作品

はちみつレモン

松井純子

 

 我が家にとって、蜂蜜は常備品である。
 子ども達が幼い頃からホットケーキ 料理に使用したりと用途が広く重宝してきた。 蜂蜜の一番の想い出は、次男が小6の時の卒業記念ミニバスケットボール大会での事だ。
その日、後ろ髪を引かれる思いで家を出た。
 それというのも、老犬ハチに死期が迫っていたからだ。グッタリしているハチに向かい
 「ハチ!行って来る。絶対優勝するからよ」
 意気揚 々と試合会場へと向かった。私は試合の度に、はちみつレモン バナナ キットカットの差し入れを欠かした事がなかった。
 その日は、ハチの様子が気になり、勝負!!のはちみつレモンを忘れてしまっていた。
 2コーターを終え僅差で勝ってはいるものの油断はできない。次男に促され帰宅すると ハチは待っていたかのようにクーンと頭を垂れ、永遠の眠りについてしまった!「ハチ、御苦労様 今までありがとうね」
 
 「お母!ハチみつレモンをみんなに!」
 
 はちみつたっぷりのレモンを一切れずつ 部員の口へ^_^
 私は次男のハチのアクセントの強さにうろたえてしまい目が潤んでしまった。私の涙に察した次男だったが 戦う男の目に戻り 約束どおり優勝した。
 帰宅して、
 夫手作りの棺桶に横たわるハチを見て号泣!
 キャプテンとしての役目を果たした次男。産まれる前からいたハチだった。 馬のように背中に乗せてくれたハチ。
 ブーゲンビリア ハイビスカスの花に埋もれたハチは琉球犬としての貫禄があった。享年15だった。
 はちみつレモンを頂く時、その時の情景とハチを思い出します。

 

(完)

 

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