谷口ゆみ子
その日私は朝7時に出勤し、昼ご飯も食べる間もなく働いていた。レンタルビデオ店の仕事である。夕方になってようやくカウンターの仕事から逃れて、事務の仕事にかかった。もちろん夕食も食べていない。忙しそうだなと防犯カメラで店の様子を見ていたが、疲れていたし、ベテランのアルバイトばかりなので、何とかするだろうと思い、手伝いに出なかった。するとアルバイトの1人が私の目の前に、ローヤルゼリーのドリンクを置いた。ここまでされると仕方ない。「よっしゃ!行くか!」。ドリンクを飲みほし、気合いを入れて再びカウンターに出た。閉店後、事務の仕事に戻る私をアルバイト達は待っていてくれて、夜中に車で私を家まで送ってくれたのだった。
(完)
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