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蜂蜜エッセイ応募作品

一升瓶のハチミツ

チョモランマ楓

 

 私の主人はハチミツが大好物。
 一緒に暮らすようになってから、「ハチミツ食べたい」が、口癖のようになっていた。
 というのも、私はハチミツに対して”あってもなくても良いもの”そう思っていたので、我が家にハチミツはなかった。

 私がハチミツを使うとすれば、料理にコクを出したい時くらいだ。
だから主人が「あ~ハチミツが食べたい」と言う度に、プーさんじゃあるまいしと思っていた。

 ところがある日、主人が親戚の法事で田舎へ行き、一升瓶のハチミツを抱えて帰ってきた。
ハチミツといえば小瓶に入っているイメージだったので、そのサイズに驚いた。

 「どうやって使うの?」最初に出た私の言葉だ。

 叔母にもらったというハチミツを一升瓶から小瓶に移し替え、主人は手慣れた様子でスプーンへ黄金色に輝くハチミツを乗せ、そのままペロリ。

 「ん~コレコレ。やっぱり違うな~国産のアカシアは」と、あまりに美味しそうに食べるもので、私もせっかくだから同じようにペロリ。

 「なんだこれは?!」

 これまで食べていたハチミツは本当にハチミツだったのか?!と思わせるほど、そのハチミツは美味しかった。とてもサラサラとしていて、嫌なえぐみやキツイ香りもない。そして、優しくも濃厚な甘み。ほのかに漂う自然な蜜の香り。本物のハチミツの味を知った。

 その日から、私は毎日のようにハチミツを食べ、一升瓶のハチミツはあっという間になくなってしまった。

 そして、「あ~ハチミツ食べたい」。
それが私の口癖になった。

 

(完)

 

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