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輸入蜂蜜への素朴な疑問(前)

渡辺 碧水

 

 日本の蜂蜜事情は、外国からの輸入を抜きには語れない。消費量の約九十四%は輸入に依存していると言われている。
 まず、輸入の量から見てみる。
 蜂蜜の年間輸入量の最新資料は「二〇一九年分」で、二〇二〇年三月末に公開された財務省「貿易統計(輸入)」を基にした「農産物(畜産品)」の品目「天然はちみつ」を採り上げるのが適切であろう。
 これによると、二〇一九年に輸入された「天然はちみつ」(以降「蜂蜜」と略す)は、世界の四十七か国から総量四千四百七十八万七千八百五十二kg、総金額百五十七億五千百五十六万六千円となっている。
 輸入量の多い国から順に十か国(括弧内は全体中の割合)を挙げると、一位中国(六八 ・一%)、二位アルゼンチン(一〇 ・八%)、三位カナダ(八 ・六%)、四位ハンガリー(三 ・一%)、五位ミャンマー(二 ・二%)、六位ニュージーランド(以降略)、七位ルーマニア、八位メキシコ、九位ベトナム、十位ウクライナであった。
 過去五年間を遡ってみても、上位五か国までの順位と中国が断トツで多いこととは変わりない。輸入蜂蜜の約七割を中国に依存しているのが特徴と言える。
 この偏りはなぜ生じるのか。
 一kg当たりの輸入単価を算出してみると、平均は三百五十二円。高値五か国は、一位ニュージーランド(三千六百五十二円)、二位アメリカ合衆国(二千三百七十五円)、三位イタリア(千五百二十六円)、四位オーストラリア(千二百四十五円)、五位フランス(千二百三十五円)だった。
 輸入量の多い上位十か国についても、一kg当たりの輸入単価をみると、安値五か国は、一位ベトナム(百五十六円)、二位ミャンマー(二百十五円)、三位中国(二百四十三円)、四位アルゼンチン(三百十七円)、五位メキシコ(三百五十二円)の順だった。
 同じ輸入基準で審査されパスし、同じ一kgの量なのに、ベトナム産は安すぎないか。ニュージーランド産がその二十三倍とは、高すぎないか。
 この価格差はなぜ生じるのか。
【輸入蜂蜜への素朴な疑問(後)へ続く】

 

(完)

 

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