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蜂蜜エッセイ応募作品

電子レンジで蜂蜜の結晶を溶かす(後)

渡辺 碧水

 

 【電子レンジで蜂蜜の結晶を溶かす(前)から続く】
 常温食品などの加熱、冷凍食品の解凍、料理の温め直しなど、多様な用途で重宝する電子レンジは、ほとんどの家庭で備えられ、生活必需品の存在にまで普及している。
 何といっても、利便性が抜群に高い。操作の簡便や時間の短縮などは、多忙な現代社会では他に代えがたいほどの効率を発揮する。時代の要請に十二分に応えている。
 したがって、加熱によって溶かす結晶化蜂蜜の融解も決して例外ではない、と考えられて当然である。時間と手間のかかる湯煎等にこだわる必要があるのか、との疑問が出てくるのもまた必然であろう。
 この意味で、平野氏への応答文で瀧氏は、遅れている業界判断に対して、仲間同士故に実感を述べた、と思われるのである。
 蜂蜜本来の品質の破壊 ・変質を招きやすい危険性は承知しながらも、
(一)電子レンジの利点を生かし切っていない、備えている機能を使いこなせていない、活用法の研究が足りない、という謙虚な反省、
(二)蜂蜜本来の品質を破壊 ・変質させない性能や機能を備える機器改良への提言や働きかけの努力が足りなかった、という消極さへの後悔、
(三)「五十℃以下ならよし」としてきた溶かす温度の説明でも「低温火傷と似たような状態になってしまうのではないか」などの不安、
等 々、心中を伺い知った感じがした。
 時代の要請は効率化、つまり「加熱時間の短縮」である。電子レンジが、品質の破壊 ・変質を招かない適正な融解温度に調節できる簡便な機能を備えて、湯煎よりも時間を大幅に短縮できれば、難点の大半は解決する。
 一気に結論に至るが、結局、瀧氏は、暗に蜂蜜生産業界の保温 ・加熱処理の問題を背景に意識しながらも、顧客を満足させる実際対応として、電子レンジの進化と改良に期待をかけざるを得ない現状を述べたのではなかろうか。
 「蜂蜜の結晶は電子レンジで溶かす」が結晶融解法の一つとして確立し、失敗しない具体的やり方が示される日はそう遠くない気がする。

 

(完)

 

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