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蜂蜜エッセイ応募作品

蜂蜜の結晶を溶かす(六)

渡辺 碧水

 

 以前に、五回にわたって同題で、結晶した蜂蜜の融解方法を整理してみた。
 その後、偶然、静岡県富士見市の瀧養蜂場のウェブログで、養蜂家 ・瀧悠一氏と、日本はちみつマイスター協会代表理事の平野のり子氏との交信文を読んだ。
 専門家同士のちょっとした意見交換だったが、読んでいてふと、専門家とわれわれ消費者との間に、観点の違いがあると気づかされた。参考として追加紹介しておきたい。
 第一に、結晶化した蜂蜜の捉え方。愛食者は、蜂蜜は液体状が通常という前提に立つので、結晶化した蜂蜜を「どう溶かすか」(溶かし方、融解方法)に観点が向かう。
 一方、専門家は、結晶 ・半結晶も蜂蜜の一形状と捉えるから、結晶化した蜂蜜を「どう使うか」(使い方、利用方法)に知恵を巡らす。甘味料の一つとみなし、コーヒーに入れる、煮物に入れる等 々、各種の料理などで砂糖の代替活用を勧める。
 第二に、結晶化現象の重視の仕方。購入した消費者は、液体状維持のための普段の保管方法にはあまり注意を注がないでいて、結晶化した後で、扱いが面倒になってから溶かし方に関心を向け、あたふたする。
 一方、当然のことだが、販売する側は、液体状のまま、色や香り、味わいを少しでも長く保ち、おいしい蜂蜜を客に提供したいと、保管温度などの管理で結晶化を防ぐための品質維持に工夫を凝らす。
 もう一つ、電子レンジ利用の是非。愛食者は、溶かす時間の短縮、安直さなどから、便利な電子レンジを使って気軽に結晶化蜂蜜を溶かそうとする。
 一方、専門家は、温度調整が難しく、蜂蜜本来の品質の破壊 ・変質を招きやすい危険性から、電子レンジの使用には慎重で、むしろ安易な融解法として警鐘を鳴らす。
 融解で最も大切なことは温度調節。適切な融解温度は三十五~四十五℃。五十℃以上になると成分が壊れ始め(HMF数値が上昇しカラメル化が進行)、六十℃以上になると変質してしまう。
 やはり、必要量だけを取り出し、小鉢などで湯煎して溶かす方法が最善の策だという。

 

(完)

 

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