渡辺 碧水
【蜂蜜の結晶を溶かす(二)から続く】
(四)時折、いったん火を止めて、箸やスプーンで、容器の中の蜂蜜をゆっくりかき混ぜ、ムラをなくする。
(五)完全に結晶の粒がなくなるまで、(三、四)を何回か繰り返す。結晶の度合いによって三十分~一時間程度を要する。
(六)蜂蜜が溶けて透明感のある元の液状に戻ったら、お湯に少しずつ水を加えて徐 々に冷やか、お湯から出して、ふたをし、そのままの状態で自然に冷やすかする。急に冷やすと瓶が割れる。
(七)理想的な方法は、一回食べる分の結晶をカップ状のガラス容器に入れ、四十五℃のお湯で溶かすもの。三十分ほどで完全溶解する。
熱いお湯にいきなり容器を入れると、容器が割れたり変形したりするので、必ず水から徐 々にゆっくり温度を上げていく。蜂蜜は六十℃以上になると、含まれる栄養素が壊れたり、成分が変化したりするおそれがある。また、プラスチック容器は溶けたり変形したりするおそれもある。湯温が上がり過ぎないように注意が必要。
四、使い捨てカイロで溶かす
急いで溶かす必要がなく、使い捨てカイロがある場合は、温める熱源にこれを使う。見守る必要もなく、手軽に溶かせる。カイロの発熱には酸素が必要なので、密閉状態にしないようにする。
(一)しっかりふたを閉めた結晶蜂蜜入り容器の横面にタオルを一枚巻き、その上に使い捨てカイロを(糊面を外側にして)貼り付ける。容器の大きさによって、全面を覆うようにカイロを二~四枚使う。製品や季節などによって異なるが、四百五十グラム入りプラ製ボトルで二枚、一キログラム入りガラス瓶で四枚が目安。
(二)さらにその上からタオルを一枚巻く。最後に毛布を巻き付け、注ぎ口を上にして十二〜十四時間放置する。巻きが緩まないように網袋に入れるとよい。
ボトルは横向きに倒して置いてもよいが、途中で容器の天地や向きを変えて熱が全体に行き渡るようにする。チューブ入りの蜂蜜にも適用でき、持ちながら手とチューブを温めることができる。
【蜂蜜の結晶を溶かす(四)に続く】
(完)
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