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蜂蜜エッセイ応募作品

隠し玉

大阪のアン

 

 「ハイ、お宝です」 
 妻が食卓にド~ンと置いたのはマヌカハニーだ。
 「えっ、それどうしたの?」
 「ほら、トーマスがお土産に持ってきてくれたのを隠しておいたのよ」
 物持ちのいい妻だこと。トーマスは私の長年の友人で、毎年ニュージーランドからやって来る。大の日本食ファンなのだ。来日の際、あれやこれやとお土産を持ってくる。そういえば、妻にそっと渡していたものがあったっけ。それがマヌカハニーだったのだ。
 「最近、新聞に広告が載っていたな~。かなり大きな広告だったね」
 「そうですよ。免疫力がアップするとか、殺菌 ・抗菌作用があると書かれていたでしょう」
 そこまでは見ていなかった。
 新型コロナウイルの感染拡大で、これに絡めての広告だったのだ。それを見た妻が、出すなら「今だ!」と出してきたのだ。タイミングがいい。
 「さすがトーマスよ。マヌカハニーといっても紛い物があるのですよ。これはニュージーランド政府のお墨付きですよ」
 そりゃ、私の友人が紛い物を持ってくるはずがない。今更何を驚いているのかと、文句の一つも言いたくなった。
 「でも、これを我 々が食べるのはもったいないし、気が引けるなァー。孫に送ってあげようよ。休校中で、三度三度家で食べているんじゃないの!?」
 「それはいいアイデアですね。じゃ、私たちはいつもの蜂蜜にしましょう」
 二人の意見は一致して、早速関東に住む孫に送ることにした。
 コロナ禍で帰省できなかった孫に、二人で長い手紙を書きい、マヌカハニーの謂れや効用についても触れた。手紙の結びに、「マヌカでコロナをやっつけろ!」と、大きく太く書いた。

 

(完)

 

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