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渡辺 碧水

 

 【蜜蜂に赤色はどう見える?(五)から続く】
 園池教授の指摘は、「ミツバチには『赤い花は黒に見える』と断言しているのは変だ」ということだった。
 それでは、蜜蜂の色の認識をどのように捉え、どう表現されるのがよいのか。以前の「蜜蜂に赤色はどう見える?(二)」では「セルズ環境教育デザイン研究所」の見解も挙げたのだが、さらに別なものを探してみた。
 まず、「山田養蜂場ミツバチ研究支援サイト」を見つけた。
 「眼」の解説には「……複眼は、広い範囲の色(光線の波長)を受光できるが、明確に識別できるのは、黄色、青緑、青、紫、紫外線、および『ハチの紫/ビーズパープル(注:筆者が英語を片仮名化)』と呼ばれる色(黄色と紫外線の混合色)という、六つの色調だけである。ミツバチは赤を識別できないので、赤い花は黒に映る。……」とあった。
 ふと気づいて比較してみると、学生や私が引用した「はちみつ家のブログ」の記述と酷似。情報源は同一か。
 次に、フィンランドにあるという会社「フナヤウフトゥマ」のホームページにある「ミツバチの感覚」を見つけた。
 「視覚」の解説には「……ミツバチは、スペクトル派長(光線の波長)を受光でき、黄色、青緑、青、紫、紫外線を識別することができます。また波長の範囲内でそれぞれの色と色の間の影―中間色―を識別することもできますが、主な色調ほど明確には識別できません。ミツバチには赤い色はグレーに見えますが、採蜜対象となる赤い花というのは、正確には赤紫色をしているので、ミツバチはそれらをブルー、もしくは紫外線の反射として認識します。……」とあった。
 この説明で、教授のコメントの「ミツバチには紫外線が輝いて見えるかもしれませんよね」という示唆の意味がわかる。
 どうやら、私などは人間の色覚を念頭に、狭く「色」にこだわり過ぎた感があった。それぞれの解説の「……」で省略した部分を含めて、総合的な観点から蜜蜂の眼の構造や感覚の認識の仕組みを、見る側から捉える必要があったようだ。
 また一つ、知恵を授かり、勉強させられたような気がした。

 

(完)

 

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