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蜂蜜エッセイ応募作品

みつろうクレヨン(三)

渡辺 碧水

 

 【みつろうクレヨン(二)から続く】
 そこで、蜜蝋素材だからこそ、優れたクレヨンと言える理由を探してみた。
 優れた赤ちゃん用クレヨンとして推奨されている製品の特徴を拾ってみた。天然蜜蝋を原料とした代表的な商品の一つに、九十年以上の歴史を誇るドイツの画材メーカー ・シュトックマー社の製品がよく挙げられる。日本でも人気がある。
 この製品の網羅的特徴を列記すると、玩具よりも厳しい食品基準をクリアした安全性と、高い透明感、美しい発色のものであると同時に、適度な長さと太さで幼児の手で握りやすい、握っても溶けずべとつかない、堅めで折れ(欠け)にくい、描いたものを水で落とし(消し)やすいなどでも優れているとされる。
 また、紙だけでなく、プラスチック、ガラス、金属などにも描ける。指で持って描く一般的な形のスティックタイプのほか、赤ちゃんが強く握っても、投げても壊れないブロックタイプも用意されている。
 数ある特徴のなかで、「蜜蝋素材だからこそ」と言える特長は、「高い透明感」と「美しい発色」に絞られる。重ね塗りをしてもべとつかず、色がきれい(濁り色にならない)、定着性が高く、退色しないなどと評価されている。
 日本製の蜜蝋クレヨンも複数あり、それぞれに魅力的な工夫もなされている。いずれにしても、いろいろな観点からみて、優れものでものであることは間違いない。
 あえて月並みな感想を述べれば、乳幼児が遊びとして絵描きを楽しめ、乳幼児にとって使い勝手がよい点を重視すると、蜜蝋クレヨンにこだわる必要はない気がする。(あくまでも、科学的になめても安全安心な材料が選ばれていることが前提だが)
 というのは、挙げられている使用例(重ね塗り、スクラッチ、溶かし絵)などを見ていると、大人も楽しめ、美術性の高い作品が描けるクレヨンだという点に、親がほれ込んで選んでいるような気がしてならない。
 現に、赤ちゃん用クレヨンのお奨めランキングの第一位に、蜜蝋以外の安全素材で作ったものが選ばれている場合もある。

 

(完)

 

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