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蜂蜜エッセイ応募作品

みつろうクレヨン(一)

渡辺 碧水

 

 「蜂蜜エッセイ」第四回応募作品の中に「みつろうクレヨン」(二〇二〇年二月中旬掲載)があった。
 お母さんから、微笑ましい親子の日常生活が紹介された。
 幼児の息子さんに「みつろうっていう、食べても大丈夫な材料で出来ているクレヨンだけれども、食べ物じゃないから、美味しくない」と言い聞かせて与えたのに、翌朝、息子さんは何色も試食して「クレヨンは甘くないね」と言った。二年後、息子さんは、一歳の妹に同じセリフを熱く語った。
 遠い昔に子供だったからか、私は「みつろうクレヨン」の存在を知らなかった。
 太平洋戦争の真っ最中に幼少期を過ごした私は、クレヨンは苦手だった。石油製だったからか、独特の臭いがした。指がベタベタして汚れたし、絵もベタついて上手く描けなかった。
 今では、クレヨンも原料が大きく様変わりしたというわけだ。
 いつもの例によって、絵を描いて楽しむクレヨンの素材に「蜜蝋(みつろう)」を使うことに興味と関心を抱き、いろいろと調べてみた。
 こと蜜蜂の巣に関係するだけに、何かすごい特長があるのだろうと想像したのである。
 「みつろうクレヨン」は、文字通り蜜蝋を素材に製品化したクレヨンのこと。蜜蝋が主原料のクレヨン。
 「蜜ろう(蜜蝋)クレヨン」「みつばちクレヨン」「水でおとせるクレヨン」「あんしんクレヨン」「とういちクレヨン」など、いろいろな商品名で販売されている。
 ここでの「蜜蝋(別名:蜂蝋)」は、蜜蜂の巣を構成する蝋を精製したもの。
 基本的には、六角形の巣房を作る材料として、働き蜂が腹部の蝋分泌腺から排出する粘着物質「パルミチン酸ミリシル」を指す。
 別の観点からは、蜜蜂の巣から蜂蜜をしぼりとった後に残るもの、とも言える。
 最初は透明だが、巣の形成と使用の過程で花粉、プロポリス、幼虫の繭(まゆ)、さらには排泄物などが混入する。元の純度を取り戻すには、それらの不純物を取り除く精製工程が必要である。
 そこで、熱と圧力を加えたり、湯で煮溶かしたりして精製すると、蜂蜜のような独特の甘い香り放つ蝋状の天然ワックスに蘇る。
 【みつろうクレヨン(二)へ続く】

 

(完)

 

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