渡辺 碧水
四回にわたって「マヌカハニーの効力」のタイトルで、二〇二〇年三月十日、偶然に重なって発表された関連情報について、補充もしながら要点を整理して紹介した。
その後、(二)で触れた内容の一部に疑義を含むことが判明した。補足修正を加えておきたい。
同年三月十六日、「All About マヌカハニー」というサイトの、「マヌカハニーは新型コロナウイルスの感染対策に対して有効かどうかについて」と題した記事の中で、寺尾啓二氏は次のように述べている。
「番組で講師の先生が言われていた『マヌカハニーは高価なのでMGO濃度の低い安価なものを選んでも問題ないと思います』はハッキリ言って間違いだと思います」
その理由として、他の抗ウイルス作用物質の含有量は各種蜂蜜に大きな差はないが、「MGO(メチルグリオキサール)」の含有量は、「他の蜂蜜」は「マヌカハニー」の百分の一以下だから(要旨)、と指摘した。
ただ、「MGO濃度の低い安価なもの」について、寺尾氏は「他の蜂蜜」と受け止めたようだが、番組の中で講師は「マヌカハニーの中でも」と暗に限定して説明していたようにも判断される。
その理由は、購入時に蜂蜜類の品質や格付を確かめるために、表示のMGOやUMFの数値を一般人が注視するのはマヌカハニーの場合に限られるからである。
そうでなく、一般の蜂蜜を含めた説明とすれば、寺尾氏の指摘が適切だ。この場合、「そば蜂蜜」や「甘露蜂蜜」の説明を丁寧に行えば、より適切なものになるであろう。
寺尾氏が管理人の同サイトは「国内外の論文や文献から得た知識からマヌカハニーに関する正確な情報を発信したい、という想いで生まれ」、サイト名は「マヌカハニーに関する全てを伝えたいという意味」で命名したという。
この際、あえて記事を書いた真意は、寺尾氏の次の言葉で伺い知れる。
「マヌカハニーについて私の最も伝えたいことは悪質なマヌカハニー業者に騙されないことです。……品質が保証されている確かなものを選びましょう」
全く同感である。
(完)
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