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ミツバチと共に90年――

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蜂蜜エッセイ応募作品

はちみつプリン

びりこ

 

 私が一人暮らしをしていた頃の話。
 午後10時頃、寝るつもりでゴロゴロしていたらどうにも小腹が空いた。
 何か甘いものが食べたいけど、家にはお菓子はないし買いにコンビニまで走る気等さらさらない。
 なんかあるかなーとぬっと起き上がり冷蔵庫を覗いてみると、自炊は出来ませんよ、と伝えることが出来る程綺麗にスッカラカンであったが、牛乳と卵だけポツンと寂しそうに体を冷やしていた。んー、卵焼きでも作るか?とも思ったが何か違う。
 ここは文明の利器を最大限に活用しようではないかとベットに転がったスマホを拾い、この可哀想な牛乳と卵が活きるお菓子を探してやろうと思った。
 調べると「はちみつプリン」のレシピが目に止まった。
 まあ、なんて罪な響きでしょう。
 プリンというカタカナ3文字を取っても十分魅力的な響きだって言うのに、はちみつまで付いてきている。
 蜂蜜は確か戸棚にあったはず。戸棚を覗くと奥の方にこれまたポツンと蜂蜜さんが佇んでいらっしゃる。はい、出番ですよと取り出したが
 なんとまぁ可哀想な事にガッチガチに固まってしまってるではないか。
 一瞬「普通のプリンを作ろうかな…」と心が揺らいだ。でも、口の中はもう「はちみつプリンまだかなーー!!」と大はしゃぎしている。この期待を裏切るのには良心が痛んだ。
 意地でもはちみつプリンを作ろうと意気込み、湯煎にかけてはちみつを溶かしてゆく
 早く食べたい気持ちとは裏腹に、ゆーっくりじわじわと溶けてゆく。
 はちみつが本来の姿に戻るまでスプーンで掻き混ぜながら静かに見守る。
 あの時の私には最早、はちみつプリンに対する愛しか無かっただろう。
 はちみつが綺麗に本来の姿に戻ったら卵、牛乳と混ぜ合わせる。漉して容器に入れたらスを取りアルミホイルを被せ蒸して完成。カラメルソースもはちみつで作った。
 冷蔵庫で冷やしても良いが待ちきれず熱いまま食べた。
 いやあ、待ってましたよ。はちみつプリン…!!
 ひと口、口に運ぶや否や、口の中は「ああ!!これだよこれ!!」と歓喜の渦に包まれる
 
 これならコンビニに走った方が早かったが、家にあった寂しげな彼らを満足させることが出来ただろうと、満足して眠るのであった。

 

(完)

 

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