三原由気子
プリャーニキというロシアのお菓子がある。
好きなゲーム『艦隊これくしょん』のお気に入りのキャラクターがロシアかぶれだという理由でロシア料理の本を買い、この「プリャーニキ」と出会った。材料さえ手に入れば作り方はさほど難しくない。
ライ麦粉と薄力粉、香辛料を合わせてふるい、バター、サワークリーム、そしてたっぷりの蜂蜜(一度に150グラム!)を煮立てたものを加える。そこに溶き卵と重曹を混ぜて休ませる。
この生地でドライフルーツやジャムを包んで焼く。外見は蕎麦まんじゅうのようにも見えるが、食べてみるとややしっとりとした、パンとビスケットの中間のようである。素朴な甘さが濃く淹れた紅茶によく合う。
子供の頃、蜂蜜のお菓子と聞くと「べっ甲飴のような、蜂蜜色の飴菓子」を想像していたが、たぶん世界の「蜂蜜のお菓子」はプリャーニキのようなビスケットや、飾り気のないマフィンなど、華やかさはないが素朴で飽きの来ないものだろう。
ロシアの蜂蜜はどんな味だろう。そしてそれで作ったプリャーニキも是非食べてみたい。これを書いていてまたプリャーニキを食べたくなった。とりあえずライ麦粉、そして蜂蜜を買いに行かなければ。
(完)
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