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インドにセブンシスターズという場所があるというのをご存知だろうか。そこはインド北東部、7つの州の事で、近年まで秘境と言われ、外国人の自由な立ち入りが許されていなかった。そこにチェラプンジという標高1400m程、雨が多く有名な町がある。そこは世界で年間降水量が1位になった事もある。その町から険しい山道を歩き、何キロにもわたる石の階段を降りた所にノングリアート村というところがある。そこには生きている木で出来た橋がある。それは親子四代にわたり250年かけてできた橋だというのだ。私はそこを目指した。村に行くまでは非常に大変で様 々な苦労があった。村に着き、大きな木で出来た橋を見た時は感動した。自然と人の融合だと思った。しかしそれよりも驚いたのはその村で採れた蜂蜜だ。使い古されたウィスキーの瓶に詰められ売られていた蜂蜜は、今まで食べたどんな蜂蜜より美味しかった。疲れも橋を見た感動も、何もかも吹き飛ばす程の味だった。蜂蜜をインターネットで調べると、国内には非加熱で加糖していない本物の蜂蜜は少ないという。この時食べた蜂蜜が本物の蜂蜜なのか。それは私には分からない。疲れがピークで単に糖分が欲しかっただけかもしれない。私がインドの思い出を誰かに語る時、この時の蜂蜜の味も話している。すると聞いた人は、決まって蜂蜜が食べたくなると言う。
(完)
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