えぬごじら
子供のころからどこか具合が悪くなると蜂蜜をぬるま湯で薄めて飲まされた。これで風邪も腹痛も癇癪も治った。さすがクマが大好きな食べ物のことだけはあると思った。
旦那さんを若くして亡くして若後家となった建設業の女社長は、再婚もせず子育てと家業を継ぐことになった。その奮闘ぶりは同業者も目を見張るものがあった。会社の存亡の時にも踏ん張って頑張った。
彼女の実家は養蜂家で蜂蜜を商っていた。そして定期的に実家から大量の蜂蜜が送られてきて、一家でふんだんに蜂蜜を食した。彼女の力の源は蜂蜜だと思われた。
働きバチが女王バチのために作る蜂蜜はあたかも彼女の会社で従業員が生き生きと働く原動力でもあったのだ。
70歳になっても彼女は生き生きと社長業をこなしている。これも蜂蜜のなせる業と思った。
(完)
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