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蜂蜜エッセイ応募作品

あの甘さが忘れられない

川内雅樹

 

 もう十年以上前、私が小学生の時、父はよく休日にホットケーキを焼いてくれた。焼きたてフカフカのホットケーキは、その見た目だけでも美味しそうに感じた。それに、更なる価値をつけたのが、ハチミツであった。
 フタを開け、容器を逆さに向けると、トロッとしたハチミツが、ホットケーキの上に流れ落ちていく。天井の電気が反射し、ハチミツは金色にキラキラと輝いていた。
 スーパーマーケットで買ってきた、ただの市販のハチミツである。思い返せば、高級でもないし、むしろ特売日に買ったものかもしれない、何の変哲もないハチミツ。何度も言うが、普通のハチミツなのだ。でもそれが、小学生の私には特別な食べ物に見えた。
 そんなハチミツが塗られたホットケーキを私は口にした。頬が落ちるとは、まさにこのこと。口の中で、ほんのり甘い香りのハチミツが広がっていく。私はホットケーキよりも、その上のハチミツが食べたかったのかもしれない。あのハチミツの甘さに、私はハマった。ホットケーキが美味しのではない、ハチミツが塗られているから美味しいのだ。
 ここ最近は、家でホットケーキを作ることもなくなってしまった。だからと言って、ただハチミツを食べれば良いというわけではない。ホットケーキに塗られたハチミツを、私はもう一度食べたい。

 

(完)

 

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