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ミツバチと共に90年――

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蜂蜜エッセイ応募作品

蜂蜜と蜂と私と

ぽん

 

 蜂蜜、と聞くと私は迷わず“蜂”を思い浮かべる。いきなりだが、皆さんは蜂に刺された経験がおありだろうか。実は私は、オオスズメバチに刺されたことがある。しかも二歳の誕生日に。もう一度言うが二歳の誕生日にだ。幸い母の迅速な対応と病院の処置のおかげで命に別状はなかったが、足にハンカチを巻かれて急いで病院に向かった時の、ベビーカーからの景色は21歳になった今でも覚えている。というかこれが私の人生の中での一番古い記憶でもある。かなり強烈なバースデープレゼントだったわけだが、ご存知の通り、蜂の毒にはアナフィラキシーショックなる懸念があり、私は幼少期から蜂には気をつけるように、と耳にたこができるほど言われてきた。
 そんなわけで、蜂=敵、というイメージで、花壇等にはかなり警戒して近づかないようにしていた。羽音にもかなり敏感になり、あのブブッとした音を聞くと即座に逃げるほどだった。何故こんな危険な昆虫が歌や絵本に平和に登場するのか不思議で仕方が無かった。
 しかし4歳の時、ある絵本から、どうやら蜂蜜はあの危険な蜂が生成しているらしいと知り、かなり衝撃を受けた。蜂蜜は大好きである。ホットケーキにはたっぷりとかけて食べるのが大好きだし、何より蜂蜜をそのままスプーンでぺろりと一口頂く時の、あの輝きと甘さと背徳感と幸福感といったらない。だからこそ、この金色でとろりと甘い素敵な蜂蜜と、威嚇的な羽音、黄色と黒の模様で如何にもオレは危険だぜ!といったイメージの蜂がどうにも結びつきがたかった。図鑑で調べてみると、蜂にも種類があり、自分を刺した蜂と蜂蜜を作る蜂は違うものらしいと幼心に理解した。成る程、だから絵本やアニメにもぶんぶん♪と朗らかに登場したりするのである。蜂蜜のような美味しい食べ物を作ってくれるのなら、全ての蜂が敵ではないのかも、と少しそこから蜂について考えを改めるようになった。
 
 そんなこんなで、私は春先の蜂の羽音にちょっとびくつきながら、蜂蜜を買って家に帰る。

 

(完)

 

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