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蜂蜜エッセイ応募作品

師匠と尊敬された元養蜂家(五)

渡辺 碧水

 

 【師匠と尊敬された元養蜂家(四)から続く】
 屋上養蜂が始まって二か月を少し経過したころの取材レポートが残されている。前に挙げたポータルサイト「北海道人」に載った記事の一場面である。(杉本真沙彌氏による)
 城島常雄さんの作業をじっと見つめる酒井秀治氏の写真。実際の作業姿を見せて、孫ほど離れた素人に、プロの技と知恵を一つずつ伝授されていく場面。
 「ある日の二人のやり取りはこんな内容だった。
 『お父さん、この巣箱のハチだけいつも気が荒くて、蜜の量が他より少ないのはなんででしょう』
 『品種改良しましょう。気の荒いハチをカットして、おとなしく勤勉なハチだけを残しましょう』
 これは、おとなしくてよく働くハチのいる巣箱から女王蜂の幼虫をもってきて、気の荒い巣箱に入れて品種改良をする方法で、こんなプロの技を身近で経験している」
 始めたばかりなのに、もうこの地に適応する品種改良に着手している。
 エピソードをもう一つ。
 ある日のワークショップに参加した中学三年生斉藤君と師匠城島さんとのツーショット。数ある城島さんを撮った写真の中で、これほどにこやかに晴れ晴れしい顔で写っているものはない。年齢差七十一歳を超えた二人が、蜜蜂への想い一点を見詰める瞬間である。
 この日、お母さんと一緒に参加した斉藤君は、将来、養蜂家になりたいのだそうだ。蜂飼いが登場する物語、上橋菜穂子著『獣の奏者』を読んで、その想いを強め参加した。
 「中学生が養蜂家と会い、直接指導が受けられるような機会はそうあるものではない。斉藤くんは、ワークショップに参加し、城島さんと直接交流することで、夢に向けて一歩一歩前進している。
 城島さんがこのプロジェクトに参加して一番うれしかったのは、養蜂家になりたいという斉藤くんがいることだそう。酒井さんも同様に、幼い世代が養蜂に興味を持ってくれることがうれしいと語る」
 添えた写真に「さっぱちで養蜂を見学した中学生から届いた夏休みの自由研究のレポート。丁寧でわかりやすく、すばらしい出来。きっと百点にちがいない」と、杉本氏は書き添えている。
 【師匠と尊敬された元養蜂家(六)へ続く】

 

(完)

 

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