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ミツバチと共に90年――

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蜂蜜エッセイ応募作品

ひと目惚れ

ハニーボーン

 

 蜂蜜が好きな母と姉のせいで、我が家の食卓には蜂蜜がよく登場していた。何故あんなに大きいボトルがすぐになくなるのだろうかと学生時代の僕は不思議でならなかった。
 社会人になって一人暮らしを始めたのは荻窪だった。食生活の自由化に胸を躍らせ、住み始めてすぐに周辺を散策してみたら、確かにラーメン屋やカレー屋はたくさんあるのに、自宅から一番近い店がよりによって蜂蜜専門店だった。近所にあるだけだから無理して行く必要もないし、自分は行かないと思っていたのだが、あるとき不意に「実は美味しい蜂蜜もあるんじゃないか。」という好奇心に突き動かされ、僕はその専門店に行ってみることにした。
 店内に入ると恐ろしい種類の蜂蜜が並んでいて、お客は自分以外すべて女性。雰囲気と臭いに耐え切れなくなったタイミングで店員から試食を勧められた。いくつか試食してみたが、そもそも蜂蜜を避けて生きてきた自分に違いなど分かるはずもなく、しかし店員に不愛想な態度が取れない僕は、気づいたら「これ美味しいですね。」とか調子のいいことを言いながら瓶を手に取り、蜂蜜を購入していた。自宅へ帰ってきて、購入した蜂蜜は帰省のお土産にすること、自分が苦手だった蜂蜜はアカシアであることが分かったことを母にメールした。
 それから1年も経たないうちに、自分が健康維持のために蜂蜜を食べることになろうとは思っていなかった。キッカケは、新婚旅行で滞在したニュージーランドでのマヌカハニーとの出会いだ。米飴のような豊かなコクがとても好きになり、日本に帰ってきてから購入できる店はないか探し回り、たまたま職場から徒歩圏内にニュージーランドのアンテナショップがあることを知った。それからというもの、僕はボーナスが支給される6月と12月に母や姉の分もマヌカハニーを購入し、家族みんなで楽しんでいる。
 僕がアカシア蜂蜜を食べられるようになる日もそう遠くはないだろう。

 

(完)

 

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