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ミツバチと共に90年――

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蜂蜜エッセイ応募作品

戦う!ミツバチ

米村 胡男(ヨネムラ コナン)

 

 秋になると、ニホンミツバチ(以下、ミツバチ)たちは、緊張の時を迎える。越冬するために蜂蜜を奪おうと巣を襲うオオスズメバチ(以下、スズメバチ)との壮絶な戦いが待っているからだ。
 しかし、あの小さなミツバチが、巨大で獰猛なオオスズメバチに太刀打ちできるのか、私は素朴な疑問を抱いたが、学術研究によれば、ミツバチにはオオスズメバチから巣を守るための命がけの戦い方があるという。
 それは、一匹のオオスズメバチに約400匹ばかりのミツバチがとりついて、ミツバチで出来たボール(「蜂球」という)のなかで、オオスズメバチをミツバチは自らの胸と足とを擦り合わせた摩擦熱で、蒸し殺すのだ。これは、ミツバチの致死温度がスズメバチよりも数度高い性質を利用した捨身の防衛戦術で、「蜂球熱殺法」と呼ぶらしい。むろん48℃にも至る場合のある蜂球形成に30分以上参加したミツバチ、特にスズメバチの顎で肢体を噛み切られる可能性の高くなる蜂球中心部近くに飛び込こんだミツバチほど、短命化しやく、さらに驚くことに、次回の蜂球形成に於て、蜂球中心部に向かうのだそうだ。
 しかも、この戦うミツバチの寿命は約1ヶ月であり、実はメス蜂なのだ。オス蜂は数百匹しか居らず、産卵で女王蜂と交尾するため、働き蜂にはなれない。
 働き蜂は必死に働く。巣を作り、蜜を作るために花粉を集め、そして、補食者と身を挺して戦う。スズメバチばかりではない。ツキノワグマやハチクマという鷹、そうしてヒトも食物連鎖から謂えば、ミツバチの天敵なのだ。
 私は、数万匹の個体が居る巣を守るために、数百匹のミツバチが犠牲になる生態を知り、自然界の摂理に感嘆すると共に、何万匹のミツバチたちがせっせと働いて作った蜂蜜を食用として分けてもらっていることに、自然への畏敬と感謝を覚えずにいられない。(了)
 
【参考】玉川大学大学院 https://www.tamagawa.jp/graduate/news/detail_14741.html

 

 

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