鋤柄彩加
毎朝大体7時半ごろ起床する。旦那が家を出る時間だ。
見送りをして、私はケトルの電源をオンにする。そうしたら、マグカップにコーヒーを引っかける。簡易的で気に入っている。お湯がボコボコいったら冷凍庫から食パンを取り出す。お湯が沸いた。食パンをお皿に乗せてレンジでチン。お湯をマグカップに注ぐ、注ぐ、注ぐ。チンと鳴る。注ぐ。食パンをトースターに移動させ、1つダイヤルを回す。注ぐ。コーヒーが出来た。マグカップからそれを外す。タイミングをみて、ゴミ箱にダイブ。今日はなににしようかと周りを一周する。決めた、これだ。とここまでの儀式がルーティン化していることに、自分自身驚いている。毎日同じことをするということは、この行為がよっぽど好きなのだろう。
食パンが焼けた。マーガリンを先に塗る。そして蜂蜜。コーヒーを一口。食パンをひとかじり。苦味の後の甘みがたまらない。そして気づく。支度をしなければ。バタバタバタ。
ひと通り支度が終わった後に、蜂蜜をしまうのを忘れないように。しまっておかないと、もうこんなに食べたの?と旦那にちゃかされる。恥ずかしい。
それでもやっぱりしまうのを忘れるときがある。そんな日の夜、帰って蜂蜜をしまっていないことに気づき、慌ててしまおうとすると、心なしか蜂蜜が減っているような気がする。気のせいかもしれないが、なんだかそれが可笑しくて、すきだ。
(完)
蜂蜜エッセイ一覧 =>
蜂蜜エッセイ
応募要項 =>
Copyright (C) 2011-2025 Suzuki Bee Keeping All Rights Reserved.