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蜂蜜エッセイ応募作品

蜂蜜のやさしい思い出

御辜ちは

 

 蜂蜜について、私の思い出を交えて話しをしようと思います。
 まず、私が蜂蜜をいつもどのように使っているのか。主に料理で、甘味を加えたい時に役立ってくれます。砂糖と異なる甘さが欲しくなる時が活躍時ですね。
 そんな蜂蜜ですが、一番思い出深いのは母の作ってくれた一つの料理。
 風邪を引いた時、作ってくれた蜂蜜粥が私の中では今なお褪せない思い出です。
 幼少の頃、私は体調を崩しやすい子でした。特に冬場は酷く、どこかしらから病を拾っては熱を出し、辛くて辛くて涙で頬を濡らす、面倒を掛けたなと思います。
 そして、風邪を引いた時の私は、中 々に厄介だったらしく、固形物はダメ、生臭いのも嫌、食欲は減り、好き嫌いが悪化する。食べないから暫く治らない。
 栄養をしっかり取らないことに母は頭を悩ませ、色 々炉苦労した末、辿り着いたのが、それが蜂蜜粥でした。意識がはっきりしなかったのに覚えています。
 甘い香り、そして暖かさ。スプーンに乗せられたそれは慎重に運ばれ、口の中に入れられる。液体と柔らかな固形物、それが蜂蜜入りの牛乳と柔らかなコメであると気付くのは噛みしめた時で、お腹と同時に心も温かかった、そう覚えています。
 するすると食し、母は喜び、小学校を卒業するまで体調を崩したときは毎回蜂蜜粥でした。あの暖かさと甘さは弱っている私に安らぎをくれました。
 だから、私にとって蜂蜜はその時に感じた印象が強いです。
 温かくて安らぎをくれる、加えると優しさに変わる物、そう思います。
 冷たく肌寒い夜。今夜は教えられた蜂蜜粥を作って、温まろうと思います。

 

(完)

 

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