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蜂蜜エッセイ応募作品

祖父の万病薬

ささ

 

 私が学生だったころ年明け早 々に風邪を引いた。理由は何となくわかっていた。風邪なんて滅多に引かない体質だからと調子に乗って年末は忘年会、年始は新年会と出歩いていたからだろう。さすがに疲れも溜まっていたようだ。新年なので親戚間の行き来も多かったが、当時76歳になる祖父も寝込んでる私のところに見舞いがてら訪ねて来てくれた。大量の蜂蜜と共に。「蜂蜜は万病に効く」が口癖みたいな祖父はちょっと体調が優れないと蜂蜜をそのままスプーンに取って食べるのを習慣にしていた。その様子を子供の頃からみていたが、それまで私はその食べ方をしたことがなかった。蜂蜜はヨーグルトやパンにかけて食べるものという先入観があったし、その方が美味しいと思っていたからだ。しかしその日、祖父がお見舞いで持って来てくれた金色の蜂蜜が凄く魅力的で、すすめられるまま喉に流し込んだ時のまろやかな感覚と味は元気が湧いてくる食べ物なのだという実感があった。あれから10年ほど経つが私は未だに体調が優れないと蜂蜜をスプーンですくって食べるし、今86歳になる祖父は相変わらず元気である。

 

(完)

 

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