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蜂蜜エッセイ応募作品

はちみつがくれた

津田杏夏

 

 わたしははちみつが大好きだ。口にした瞬間、トロンとした甘みがふわっと広がる。そんなはちみつはいつだってわたしに安心をくれた。はちみつとの思い出は高校生にまで遡る。高校生活をまるまるソフトテニスに費やしたわたしは、引退した瞬間抜け殻のようになってしまった。厳しい練習や精神的プレッシャーからの開放感はあったものの、通学中もオフの日も授業中もソフトテニスのことばかり考えていたからこそ相当こたえた。そんな喪失感と戦いつつ受験勉強をしていた3年生の夏休み、岩手に住むおばあちゃんからはちみつが送られてきた。これがまた美味しくて美味しくて、ヨーグルトやパンなどにたっぷり塗って毎日のように食べた。凄くあたたかい味で、舌だけでなく、なんだか心まで癒してくれた。早起きはとことん苦手だったが、朝ごはんにはちみつが塗られた食パンがあると思うと仙台の寒い冬の朝もなんとか起きれた。遊びたくて遊びたくて部活がしたくてしょうがない受験生活だったが、そんな毎日の勉強をはちみつが支えてくれたと言っても過言ではない。3年生の冬、ついに私の進路が決まった。4月から上京することが決まり、担任の先生と抱き合って喜んだ。それでも東京で一人暮らしをすることには少し不安を覚えた。ホームシックにならないかな、栄養ちゃんととれる?自炊できる?結局この心配は見事に的中した。一人暮らしは想像以上に大変で、上京したての頃は毎日寂しさに駆られた。だけどそんな時にもはちみつはそばにいてくれた。毎朝お母さんやおばあちゃんの安心感まで思い出させてくれた。アルバイトの後、お腹ぺこぺこで深夜に家についても、パンとはちみつがあればオールオッケーだったし、その甘さに疲れが癒された。こんなにもはちみつが自分を支えているなんて!疲れた時や迷った時いつもわたしの隣にそっといてくれる。それがはちみつだ。

 

(完)

 

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