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蜂蜜エッセイ応募作品

占領された換気扇

大和 撫子

 

 我が家の換気扇が日本ミツバチに占領された。
 ネットには「日本ミツバチ…大変おとなしく人を刺すことは滅多にありません。よって巣を見つけても除去せずそっと見守ってあげましょう。」とある。
 だがこれをそっと見守ると、この先どういう悲劇に見舞われるかは容易に想像がつく。即刻市役所に電話する。
 「働きバチが偵察に来ています。2、3日の勝負ですよ。女王バチを連れてきてしまったらもう手遅れです。」
 「どうなるんですか?」
 「換気扇がハチミツだらけになります。業者を呼ばなくてはいけません。この辺は元 々、山でしたからね。巣を作っちゃう野生の本能が彼らにまだ残っているのでしょう。」
 換気扇の下に線香を焚き、24時間吸わせることで何とか出ていってもらうことに成功した。
 ところで今回初めて日本ミツバチを見た。ハエと見間違える程、黒くて小さい。なるほどおとなしそうには見える。
 だが天敵スズメバチに集団で襲いかかり、蜂玉を作って自ら発熱し、中のスズメバチを熱死させるらしい。西洋ミツバチのように個 々で相手に針を刺すのとは異なるそうだ。性質までも日本人の特性に似ているような気がする。
 また日本ミツバチは西洋ミツバチよりも低温で活動ができるので、低温期に開花する梅や杏やスモモの受粉に一役買っているそうだ。日本の風土になくてはならない蜂なのた。
 こんなにいとおしい彼らを煙でいじめて追い出してしまった。罪悪感が残る。今度は換気扇ではなく、庭の鳥の巣箱に来てくれないだろうか。
 今ちょうど空き家の状態だ。

 

(完)

 

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