渡辺 碧水
最近、得心する説明のコラムを読んだ。ハチ博士といわれる坂本文夫(大学名誉教授)さんのエッセイ。趣旨を要約すると次のようになろう。
蜜蜂は、私たちに次の八(蜂)の恵みをもたらしてくれている。
「蜂蜜、ローヤルゼリー、プロポリス、花粉、ハチの子」の五つは主に食品。
「蜜蝋」は化粧品などの原料。
「蜂毒」はリウマチなどの痛み緩和の薬品。
「花粉媒介」は授粉による農作物の生産性向上。
さらに、蜜蜂と人間との関係について考えると、次の三つ(蜜)の恵みがあることに、坂本さんは最近気づいたそうだ。
庭や道端や農園などで咲く花 々に蜜蜂が訪れている風景は「住みやすさの指標」になる。
蜜蜂が縁で仲間の輪が大きくなる「人と人の縁を取り持つ不思議な力」がある。
蜜蜂の愛好家が増え、「懸命な姿に励まされ、元気をもらえるので飼いたい」などと思わせる「癒し」の作用がある。
私たちの生活に役立っている恵みは、合計十一になる。もっとあるかもしれない。
こうして挙げてみると、蜜蜂から受けている恩恵は実に多く、多岐にわたっている。
蜜蜂を見かけたら、素直な気持ちで「たくさんの恵みをありがとう。お疲れさま!」と、感謝と慰労の言葉をかけてあげたいと思う。
八十二歳になる今日まで長い間、私は、朝食のパンに蜂蜜をたっぷり塗り、また、妻から渡されるローヤルゼリー顆粒を時折なめて、毎日の元気を保ってきた。
だが、とうとう来るものもやってきた。定期健診で大腸の疑悪性腫瘍が見つかった。朝と夕にローヤルゼリー顆粒一本を必ずなめ、さらに腫瘍の衰えを願い、マヌカハニーの飲用もやってみようと思い立った。グレードの高い品を求めて、一日大匙一杯を空腹時にゆっくりなめて、手術入院までの待機日を過ごしている。
蜜蜂の恵み食品にも、いただく時は感謝の気持ちを忘れない。
(完)
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