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蜂蜜エッセイ応募作品

女王蜂誕生の仕組み(後)

渡辺 碧水

 

 【女王蜂誕生の仕組み(前)から続く】
 私自身の曖昧な理解を確かなものにするために再調査し、女王蜂誕生の仕組みを再確認してみた。
 文章は前稿で示した解答例を生かす形で修正してみた。事実に基づいて内容的に少し補充した形にしたのが、次の文である。
 
 それぞれのコロニーにはたった一匹の女王バチがいるが、その女王バチは、可能性を持つ多くの雌バチの中から選ばれ、産卵の役割を与えられる。王台の中にいる間に、女王バチ候補はローヤルゼリーを食事として与えられるので、ある時点で女王バチの役割を果たす能力を持つようになる。これらの中で最初に生まれたものが、働きバチたちから女王バチと認められる。その長女女王バチは、早速他の王台を探し、中の女王バチ候補を次 々と殺していく。また、二番目以降に誕生の女王バチは働きバチによっても殺される。最初に二匹以上が同時に生まれた場合には闘争となり、一匹だけになるまで闘いは続く。勝ち残ったものが新女王バチになる。新女王バチはそのコロニーにおいて繁殖の産卵の役割を引き継ぐ。母女王バチは新女王バチが誕生する前に、一部の働きバチと一緒に巣分かれのため旅立っている。
 
 前稿の解答例と比較すると、仕組みはかなり異なることがわかる。
 女王蜂は、産卵という大役を一匹で受け持つので、そのコロニーの主導権を握っているかのように見えるが、実際は大多数を占める働き蜂が各種の決定権を持っている。群れにはリーダーシップを発揮して統率する特定の蜂はいない。やはり「リーダーなき秩序社会」とみるのが適切であろう。表現の「女王」を「産卵」と置き換えると、理解しやすい。
 これは英語の和訳力を試す問題であるから、内容的には作り話でも何でもいいのかも知れない。
 とはいえ、事実が題材にされ、和訳作業をとおして世の中の出来事などについても学べるようにするのが、望ましい在り方ではなかろうか。
 児童や生徒たちには、蜜蜂の生態についても、蜂蜜についても、より正確な知識や理解に導くような教材を用意したいものである。

 

(完)

 

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