渡辺 碧水
前稿で述べたように、蜂蜜をすくうときには、専用のスプーン型の蜂蜜ディッパーを使うのが賢明なようだ。
では、蜂蜜を入れておく容器の方はどうだろう。種類は、ガラス製とプラスチック製が一般的のようである。
昔から馴染みの深い容器は、瓶詰めのガラス製。透明で中身が確認でき、清潔感もある。多めの容量で、取り出し口が大きい保管用や移し替え元の容器というイメージがある。
プラ製は、少なめの容量で、軽量 ・安価で、丈夫で取り扱いやすいという食卓用のイメージがある。
もちろん、蜂蜜専用容器の「ハニーディスペンサー(ハニーポット)」もあるが、日本では意外と普及していないようだ。使った人しかわからないといわれるほど、扱いやすさに驚く代物だという。ずいぶんしゃれたものもあると聞く。
それぞれに長短があり、特徴があるので、自分の家庭の使用法に合ったものを選ぶこと。そして、容器自体をきれいに保ち洗いやすいもの、液だれしにくいもの、使う頻度と量に適切なものを、というのが選択のポイント。
さて、私の場合、アカシア蜜をトーストに塗って食べる形がほとんど。いくつか試してみたが、今愛用しているのは「ワンプッシュボトル」などと名づけられているプラ製の簡易容器。スプーンなどは不要で、蜂蜜の入った容器から直接たらして塗ることができる。
特長は、ふたを開けて逆さにしてもこぼれない、下に向け軽く押すだけで好みの分量を調節できる、離すとピタリと止まる、倒してもたれず清潔に扱える、空けば再び足せる、など良いこと尽くめ。解説によると、長年の厄介さを解消し、実用面からは画期的とされる。
この種の容器には、キャップ部分の先が細く突き出ている「とんがり容器」と、逆さまにしてフタを下にして置くタイプの「倒立容器」とがある。使い勝手は微妙だが、後者の方が優ると私は実感している。
結晶には弱いので、湯煎して溶かさなければならない。幸いアカシア蜜は結晶しにくいから、私には最適の容器だと大いに満足している。
(完)
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