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蜜蜂が絶滅したら…?

渡辺 碧水

 

 二〇一九年十月中旬、本欄掲載のエッセイ「一冊の本」の冒頭で、「ミツバチが地球上から姿を消した場合、人類はわずか四年しか生存できなくなる」との言葉が紹介された。
 投稿者は、事実への疑問を提起したが、その内容については言及しなかった。以前、私も投稿で「蜜蜂が絶滅すると人類も滅亡するという予言説もある」と述べたが、詳しい内容にふれなかった。
 いろいろと考え、話し合う材料にするために、こうした言葉が話題になっている経緯を一つ述べておきたい。
 大きなきっかけは、記録映画『みつばちの大地―生命のつながりに起きていること―』にあるだろう。
 二〇一二年、スイスなどの合作で制作され、多くのドキュメンタリー賞を受賞するなどして、各国の映画祭で高い評価を受けた話題作。九十分強で、日本語字幕版のDVDも発売されている。
 キャッチコピーは次のように述べている。
 「大地から花粉を運び、地球の生命を育んできたミツバチが、現在、大量にいなくなっている。スイスのイムホーフ監督は世界中を旅して、その実態を取材し、原因を徹底して探究した。驚くべき最新の撮影技術を駆使して作られた傑作ドキュメンタリー!」「ミツバチがいなくなる。地球上の生命を育んできたミツバチの知られざる生態と神秘に迫り、自然と人間の持続可能な関係を問いかける!」
 ドイツの理論物理学者、アンシュタインが言ったとされる「ミツバチが絶滅すれば、四年後には人類が滅びる」の言葉が映画の中で紹介され、論議を呼んだのである。
 言葉の発信は、「死と生命の意味」を主題にした作品でノーベル賞を受賞した劇作家、メーテルリンクだとの説もある。戯曲『青い鳥』で知られるベルギーの劇作家。一九〇一年出版の著書『蜜蜂の生活』の中で「絶滅しかけのミツバチを今救わないと、人類は四年で滅ぶ!」と述べているという。
 それから百年以上も経過していてまだまだとみるか、いよいよ現実の問題として差し迫ったとみるかで、受け止め方がわかれ、論議を呼ぶところであろう。人類の食料の三分の一は蜜蜂による受粉の賜物だという事実をどう見るか。映画を見て、考えてみよう。

 

(完)

 

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