栞
ストレスとはふいにやってくるもので、時には睡眠をも妨げてしまうほど凄まじい威力を発揮してくる。社会人1年目の頃、初めての仕事に中 々ついていけず、疲れも重なり眠れない日 々が続いていた。そんな時に母が見兼ねてホットミルクに蜂蜜を入れたものを用意してくれたのである。それはふんわりと香る蜂蜜と、優しい甘みが魅惑的な飲み物だった。不思議とその日はよく眠れた。それから疲れた時には蜂蜜入りのホットミルクが私の定番となり、それは今も変わらない。あれからもう10年、仕事にも慣れ今では卒なく業務をこなせる。蜂蜜の甘い魔法が、私に頑張る力をくれたのだ。
(完)
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