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蜂蜜エッセイ応募作品

尻振りダンスの自動解読

渡辺 碧水

 

 二〇一九年五月、農水省所管の「農研機構」(略称)が、ミツバチの「尻振り(8の字)ダンス」を自動的に解読する技術を開発したと発表した。研究成果は国際誌でも公表された。
 採餌(集蜜)に出かけた働き蜂が餌(蜜源植物)となる有用な花場や水源など良好な資源のある場所を見つけて巣に戻ると、尻(腹部)を振りながらアラビア数字の8を描くように動き、餌場(蜜源)までの距離と方向を仲間の働き蜂に伝える。これによって採餌効率を上げているとされる。
 この伝達情報を解読するのに、これまでは、人の目視で巣の群れの中でダンスをしている蜂を探し出し、ダンスの方向や継続時間を観察し記録してきた。最近でも、巣内を撮影したビデオ動画を繰り返し見て確認する必要があり、計測 ・判読に長時間を要し、三十分の録画を解読するのに数日かかっていた。
 新技術の研究では、現場での実用化を重視し、一般的なビデオカメラを用いて野外の巣内を撮影した動画から尻振りダンスを自動的に解読する技術を開発した。
 今回発表された新開発の測定法は、水や空気などの流動体の動きを測る際に使う技術を使い、液体の中で明るく見える粒子の動きをコンピューターが捉えるもので、粒子画像流速測定法という手法が応用された。
 一般的な機種のビデオカメラで巣箱内を撮影した動画中の明るく見えるミツバチの尻の動きを粒子に見立てて、ダンスの動きだけを自動的に抽出し、プログラムで的確に把握できるようにした。
 ダンス情報の解読作業が飛躍的に迅速 ・短縮されるので、花蜜などを集めてくる採餌の場所 ・範囲の推定を効率よく把握できる。季節や時間帯などによる餌場の変化も詳細に解析できる。この技術を養蜂家が活用することで、状況の変化に対処し、課題の解決につなげ得ると期待される。
 ダンスの迅速な解読は、餌場の確保や蜜源の環境管理 ・改善に役立ち、施設園芸作物の花粉交配用蜜蜂の増殖や国産蜂蜜の増産に貢献できるという。

 

(完)

 

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