興村俊郎
秘密の恋。そんな甘く濃厚な花言葉をもつのは、歌などでも名を知られたアカシアです。蜂蜜のためにあるような花言葉と思っています。蜂が密かにはぐくんだ花 々との恋物語、ついつい聞き入ってしまいそうではありませんか。といっても、そんな物語はありません。あってもよさなのに、です。
タカラヅカ風に演出するとベルバラのようにドラマチックになるのではないでしょうか。「おお、フランソア! そなたはなぜ、そんなにも黙って微笑んでいるばかりなのか。」なんて。ミツバチブンブンの次をいく大人の物語が欲しいものです。好きなアカシア蜂蜜の瓶を手にするたびに、そんな空想をしながらティータイムしています。
かつて蜂蜜と出会った頃は、たまたまクセの強いものだったのでそれ以降随分長い間敬遠していました。いろいろ試そうとも思えないほど好きではありませんでした。ところが、たまたま頂いたアカシア蜂蜜をこわごわ口にしてみると、蜂蜜独特のくせが少なくまったく気にならないのに驚いたものです。以来、アカシア蜂蜜に限ってわざわざ買い求めて楽しんでいます。わたしと蜂蜜との誤解は解け、恋は成就したとうわけです。
(完)
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