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蜂蜜エッセイ応募作品

「スズメバチサラバ」がヒット

渡辺 碧水

 

 二〇一九年四月「スズメバチサラバ」という言葉を新聞で知った。文字どおりには「スズメバチよ、さようなら」という意味である。
 「スズメバチ」は、雑草や樹木の豊かな土地に行くと出合うことの多い蜂の一種だが、好戦的かつ攻撃的な性質の害虫として知られている。
 「サラバ」は、昔、卒業式で歌った文部省唱歌『仰げば尊し』の一節「今こそ別れめいざさらば」を思い浮かべてしまう。まさに「さあ、今こそ別れよう」という意味合いから、名の元は『仰げば尊し』だろうと独断している。
 当初、一目散に逃げるという言葉にかけて『八目散』と命名しようと考えたが、蜜蜂も逃げてしまう印象を与えるのではと思い、この名になったそうだ。
 前置きが長くなったが、「スズメバチサラバ」はスプレーの製品名である。販売は一年前の一八年四月からで、記事にされるほどの隠れヒット商品。
 用途は多様。森林作業や遠足や登山などの際は、安全確保の必携品とされ、害虫駆除業者間でも画期的商品として注目されているという。面白い発想の優良品で、二〇一八年度の高知県地場産業奨励賞を受賞。
 特長は、スズメバチを殺さず生態系を守りながら、人間との共存を図ろうとするところにある。よくある殺虫剤ではない。発想を変え、危険なスズメバチ類の攻撃性を抑え、追い払うために発明されたスズメバチ用スプレー剤である。
 スズメバチに出合ったり、巣の存在を察知したら噴霧する。最大噴霧距離は約四メートル。花の香りをシュッと吹きかけて、攻撃本能を消失させる。その間に、人の方が逃げて難を避けることを主目的に開発された。
 噴霧量にもよるが、一時的に攻撃性を失うのは約5分間。即効性がある。農薬登録の必要がない食品添加物が主成分なので、人間はもちろん蜜蜂にも悪影響はないそうだ。
 確かに優れものだ。それにしても、人体や蜜蜂の巣箱を襲う害虫のスズメバチを、なぜ殺して駆除してしまわないのだろうか。どうしても、素朴な疑問が残る。その解明は次の機会にじっくりやりたい。

 

(完)

 

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