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ミツバチと共に90年――

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蜂蜜エッセイ応募作品

ミシシッピーの風に吹かれてハチさんと戯れる

井上 義一

 

 夢を見ていた。ぼくは昆虫、特に蜂が好きだ。ぼくはカナダの友人がいて、ある日ホームパーティーを開いた時、お土産にもらったのが蜂蜜。彼から蜂蜜が体にいかに良いのか、頭の奥底で聞きながら、ちいさなビンの薄黒っぽい、どろどろとした液体をぼんやり眺めていた。かつて、アメリカに留学していたあの頃の記憶を増幅して、ミシシッピーの草原でハチが飛び交う花畑、綿の花、ひまわり、色とりどりの花の周りをぶんぶん飛び交うハチは日本のそれより大きく思えた。ミシシッピーの風に吹かれ,乾いた空気と共に花畑の中を一人彷徨い、ハチたちと遊無事文の姿が夢の中に。ハチに刺される怖さは無く、自分が恐れなければ大丈夫と思っていて、かわいいハチたちを手に停まらせ、まるで自分の子ども達のように、出来れば頭をなぜてかわいがりたかった。ハチたちは私を受け入れ顔にも停まった。『こんにちは、ハチさん』ぼくは挨拶する。すると『こんな遠くまで来てご苦労さん。私たちは女王蜂に仕え、蜜を運んでいるのだよ。お前の国のミツバチは元気か』と耳元でぶんぶん。私は異次元の世界で、ハチとの会話を楽しんだ。草原に横たわり、ハチが飛び交う様子を眺める。かわいいハチたちは、人間の私を観察してハチの世界に誘っているように思えた。
 知人の教授から蜂蜜の脳への影響を教えていただいた。僕には蜂蜜のもたらす自然界の恵、太古の昔から人類が恩恵を受けたであろうその効能は計り知れないと思った。
 夏になると、レモネードに蜂蜜をたらし、アイスコーヒーに蜂蜜を入れる。疲労回復にはもってこい。“外国のお客さんたち”と日本の蜂蜜の素晴らしさを話し合ったことがあった。『ミツバチが死んだら、世界は滅ぶ』とまで話すベルギーの女性もいて、私たちの生活に欠かせないのがミツバチ。お友達は帰国後、世界各地からフェースブックを通じてミツバチ情報を送ってくれる。ハチさんがしっかりした友情と絆を結んでくれた。

 

(完)

 

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