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ミツバチと共に90年――

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蜂蜜エッセイ応募作品

ハチ刺されはオシッコで

轟木信也

 

 もう60年以上前のことになる。私が4、5歳くらいだったろうか。4月か5月の春の温かい日だった。幼稚園から帰ってきたある日の午後。祖母が作ってくれた味噌お握りを食べた後、近所の子たちと遊ぼうと近くの空き地に出かけた。まだ誰も来ていない。隣の畑はネギ畑で、収穫した残りがネギ坊主をつけて、数列残っていた。それにミツバチがたかり蜜を吸っていた。動き回るミツバチを棒で突っついたり、ネギ坊主がついているネギを根元から切って、ミツバチにかぶせたり、可愛いいたずらをしていたのだ。ミツバチには迷惑だったろうが、動き回るミツハチがネギをかぶせられ、慌てる様子を見るのが楽しかったのだろう。そのうち、かぶせたネギを開けたとたん、穏やかなはずのミツバチが飛び出してきて、私の指先をチクっと刺した。激しい痛み。幼稚園のチビにとっては大変な出来事だ。その時、親に言われていたこと「ハチに刺されたらオシッコをかけろ」を思い出した。ズキズキ痛むのを我慢して、その場でチンチンを出し、バッチイのもかまわず指先にオシッコをかけた。それで痛みが治まったのか、変わらなかったのかはっきりは覚えていない。でも、その後大泣きをしてしまったのを祖母が聞きつけ、針を抜いて水でよく洗ってくれ軟膏をつけてくれたそうだ。何日かして、近所の養蜂をやっていたうちから、蜂蜜を小さい瓶に一つもらった。多分、うちのミツバチだろうから、だという。私を刺したミツバチは死んでしまっただろうし、今思えば、私がいたずらしたのが原因なのだから、こちらが謝るべき筋合いなのだ。60年以上たった今でも、初めての本当の蜂蜜の味は忘れられない。ちなみに、オシッコの中のアンモニアがハチ刺されにはいいというのは、迷信だそうだ。いたずら小僧の懐かしい思い出だ。

 

(完)

 

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