長男のヨメ
結婚して初めて迎えるお正月。主人の実家に帰省する私は、とても緊張していました。何を話せば良いのかな?料理は苦手だし、何か失敗したらどうしよう?とアレコレ考えてはため息をついていました。
そしていざ、義父母の待つ家に到着。こたつで寛ぐ主人をよそに、私の緊張は高まるばかり。そこへ義母が「蒸しパン作ったんだけど、食べる?」と台所から声をかけてくれました。出来立ての蒸しパンからはホカホカの湯気が立ち上り、ふっくらと膨らんで、見るからに美味しそう。おずおずと手を伸ばし、いただきます。
一口頬張ると、私は「うーん、美味しい!」と思わず大きな声で叫んでしまいました。義母の作ってくれた蒸しパンはしっとりふわふわで、食べた瞬間優しい甘さが口いっぱいに広がりました。さっきまでの緊張はどこへやら…私はあっという間に完食。それを見た義母も、嬉しそうに微笑んでくれました。
後でレシピを聞いてみると、蒸しパンにはみかんで有名な、義母の故郷で採れた蜂蜜がたっぷり入っているとのこと。なるほど、あのしっとり感と優しい甘さは、蜂蜜のお陰だったのか、と納得しました。
その後、私達が帰省する度に義母は蜂蜜入り蒸しパンを作って待っていてくれます。まだ主人の実家に伺うのは緊張しますが、その蒸しパンを食べると不思議と緊張が解け、リラックス出来るのです。
お義母さん、いつもありがとうございます。また連休に帰りますね。
(完)
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