福丸
私の心に焼き付いている、あるアジアの田舎の風景。
そこには、力強く降り注ぐ陽光と、一面に広がる向日葵畑。
その傍らで売られている手作りのお菓子や、収穫したての蜂蜜。
本当に“天然100 %”“混ぜ物なし”“加工なし”と言わんばかりに不純物までもが浮いているこの蜂蜜が妙に気に入って、迷わず購入してしまった。
濃厚で美味しい蜂蜜だった。
私は、蜂蜜が好きだ。
トーストした食パンに塗るのは勿論のこと、ヨーグルトのソースにしたりお菓子作りに使ったり、料理の調味料としても頻繁に使う。
甘味が欲しい時は、取りあえず使う。
かき氷のシロップが無い時に、試しに蜂蜜をかけてみたら、カリカリに凍ってしまい小さな息子と吃驚しながら、バリバリと食べたのも忘れられない思い出だ。
私にとって蜂蜜は、いつも心に焼き付いた美しい向日葵畑と、甘く楽しい息子との思い出と共にある。決して再訪することのないアジアの田舎町も、既に大きくなって可愛気が無くなった息子の、在りし日の姿も、蜂蜜と共に、在り在りと思い描くことが出来る。
蜂蜜は、私の心と身体の双方に欠かすことの出来ない、大切な栄養源なのである。
(完)
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