ぼたん
娘にせがまれて、ホットケーキを焼いた。娘の大好物。ふと、焼きながら、小さい頃を思い出した。私も大好物だった。よく、父に連れられて、お店で食べた。ひ弱で内向的な私は母になつかなかった。だから父と二人で外へ出かけていた。ごほうびは、いつもホットケーキだった。はちみつをたっぷりかけたっけ。なのに、私がつくるホットケーキは、シロップをかけている。だから、何度も作っていても思いださなかった訳だ。今日は、はちみつをかけよう。娘にはちみつをたっぷりかけたホットケーキをだすと「これ、とてもおいしい」と喜んだ。それからいつも、はちみつをたっぷりかけたホットケーキをつくる。そして、亡き父を思い出している。
(完)
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